前回の旅行記では、昆明での小さな冒険と、麗江への期待を書きました。今回はついに雲南省・麗江に到着し、古城を散策したときの体験を紹介します。旅の醍醐味は現地での出会いですが、時には体調トラブルも旅の一部。今回はまさにそんな予期せぬハプニングに遭遇しました。
昆明から麗江へ 高原の町に着陸
早朝、昆明長水国際空港を飛び立った飛行機は、雲を抜けて北西へ。わずか1時間ほどで麗江空港に到着しました。雲南省の北部に位置する麗江は、標高約2400メートル。空気が澄みきっていて、到着した瞬間、肌に触れる風がひんやりと心地よく感じました。
空港の外に出ると、周囲の山々が青く連なり、まるで絵のような風景が広がります。タクシーで市内へ向かう道中、窓の外には小さな集落や畑が見え、都市というより「高原の村」といった穏やかな印象でした。
- 麗江空港から旧市街までは車で約40分。
- 途中に見える玉龍雪山(ぎょくりゅうせつざん)は麗江を象徴する名峰。
- タクシー料金は約100元前後。メーター制を確認してから乗るのがおすすめ。
市内に入ると、石畳の道と木造の建物が続く麗江古城が姿を現しました。まるで昔の中国にタイムスリップしたような雰囲気。人々がのんびりと散歩を楽しむ姿に、ようやく旅の疲れが癒されていく気がしました。
麗江古城を散策 客桟と呼ばれる民宿に宿泊
到着後はそのまま麗江古城を散策しました。狭い路地が入り組み、どこを歩いても写真映えする美しい街並み。川沿いには木造の家々が並び、屋根の瓦の間から花が咲いている光景に心が奪われます。観光客向けのカフェやお土産屋も多く、夕方には灯籠の明かりが水面に揺れて幻想的な雰囲気に包まれます。
宿泊は、古城の中にある「客桟(きゃくさん)」と呼ばれる民宿に決めました。日本の旅館に似た造りで、木の温もりが感じられる静かな宿。オーナー夫妻がナシ族の方で、素朴ながらも温かく迎えてくれました。部屋には小さな中庭があり、花が咲き乱れ、夜には虫の声が響く――そんな心落ち着く空間です。
- 客桟は1泊100〜200元ほどと手頃。
- 多くの宿には電気毛布があり、夜の冷え込み対策も万全。
- 共用スペースで宿泊者同士がお茶を飲みながら語り合うのも魅力。
心地よい夜を過ごし、翌日から本格的に麗江の街歩きを楽しもうと思っていた矢先、思わぬ事態が待っていました。
食堂で生水を飲んで体調不良に 食中毒の恐怖
翌日、古城の一角にある小さな食堂で昼食をとりました。地元の人が多く入っていたので安心だろうと思い、牛肉麺を注文。料理は香りもよく、美味しくいただいていたのですが、食後に出されたコップの水をうっかり飲んでしまったのです。これがすべての始まりでした。

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夜になると、急にお腹に違和感が。しばらくして猛烈な腹痛と吐き気に襲われ、まさかの食中毒。翌朝からは何かを口にするたびにお腹を壊す状態が続きました。体力がどんどん奪われていく感覚に、旅の楽しさよりも不安が募ります。
- 中国では水道水は飲まないのが基本。必ずペットボトルの水を購入。
- 氷入りの飲み物も避けるのが無難。
- 体調を崩したときは、現地の薬局(藥店)で「止瀉藥(下痢止め)」を購入可能。
正露丸を持ってきてたのですが、全然効きませんでしたw。旅先では体調管理が何より大事だと痛感。水ひとつ取っても油断できません。
体調を崩して気づいたこと 麗江の人々の温かさ
せっかくの昆明 麗江 旅行記の中で、思い出すのは観光地よりも人とのつながりです。体調を崩したことで、宿の人が声をかけてくれたこと。言葉が通じなくても、相手を思いやる気持ちは世界共通なんだと感じました。
食事を控えて静かに過ごしていると、麗江の街の音がより鮮明に聞こえてきます。石畳を歩く足音、遠くから流れる民族音楽、そして夜空に響く虫の声。体は弱っていましたが、心はどこか穏やかで、旅の深さを実感しました。

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- 麗江では観光よりも「滞在して感じる時間」を楽しむのが魅力。
- 体調を崩したときは無理せず休むことが最善。
- 旅のトラブルも、あとで振り返れば貴重な思い出になる。
こうして麗江での2日が過ぎました。思うように動けなかったものの、街の静けさや人の温かさに救われ、心に残る旅になりました。次回は、麗江郊外の虎跳峡の様子をお届けします。
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